トイレの換気扇は意外と汚れる|壁掛けタイプの“中”の実例写真

トイレの換気扇は、キッチンのように油で汚れるわけではありません。だからこそ、掃除の順番がいちばん後ろに回りがちです。

ところが実際に外してみると、乾いた粉のようなホコリが羽根のすき間を埋めていることがよくあります。しかも、汚れているのはカバーの裏だけではありません。

先日お伺いしたお宅の、壁掛けタイプのトイレ換気扇です。中で何が起きていたのかを、写真でそのままお見せします。

目次

1.まず、実物を見てください

清掃前のトイレ壁掛け換気扇。羽根と本体に灰色のホコリが積もっている
清掃前。グリル(カバー)を外した状態です

黒い樹脂の部分が、全体に灰色くなっているのが分かると思います。これはカビでも油でもなく、ホコリです。

羽根のすき間がホコリで埋まっている様子のアップ
清掃前。羽根のすき間が埋まっています

羽根に近づくと、はっきりします。本来は空気が通るはずのすき間が、フェルトのような層でふさがれています。この状態では、回ってはいても空気はほとんど動いていません。

2.トイレの換気扇が、意外と汚れる3つの理由

理由1.止まっている時間のほうが短い

2003年7月以降に建てられた住宅は、24時間換気を前提に設計されています。居室に入った空気が、廊下を通って、トイレや浴室の換気扇から外へ抜けていく。トイレの換気扇は、その出口のひとつを任されていることが多いのです。

つまり、使うときだけ回すものではなく、ほぼ回りっぱなしです。1日に数十分しか使わないつもりでも、実際には年単位で空気を吸い続けています。

理由2.軽くて乾いたホコリが、静かに積もる

キッチンの油汚れと違って、においも手触りもありません。だから気づきにくい。現場で見ている限り、トイレの換気扇に付くのは衣類の繊維やトイレットペーパーの粉のような、軽くて乾いたものがほとんどです。

軽いぶん奥まで運ばれ、途中の曲がりや継ぎ目に引っかかって、そこから層になっていきます。

理由3.汚れは、カバーの裏では終わらない

ここがいちばんお伝えしたい点です。壁掛けタイプの換気扇は、壁に開いた穴から、そのまま屋外のフードにつながっています。短い通り道ですが、そこにもホコリは積もります。

壁の中のダクト内部。清掃前はホコリの層で埋まり、清掃後は黒い内壁と屋外フードが見えている
同じダクトを同じ位置から撮影。奥に見えている横縞が、屋外の排気フードです

左が清掃前です。筒の内側がホコリの層でおおわれ、奥の屋外フードも半分ほど埋まりかけています。右が清掃後。黒い樹脂の内壁と、金属のフードがはっきり見えています。

この部分は、室内側からカバーを外しただけでは見えません。だから「掃除したのに風が弱い」「においが抜けない」ということが起こります。

3.メーカーは「3か月に1度」と書いています

これは私どもの営業文句ではありません。壁据付専用のプロペラファンの取扱説明書に、はっきり書かれていることです。

項目メーカーの記載
掃除の目安約3か月に1度を目安に清掃してください
汚れると起きることグリル、羽根にホコリが付着しますと風量低下や異常音発生の原因になります
やってはいけないこと改造や分解はしない(火災・感電・けがの原因)
作業前に必ずお手入れの際は必ず分電盤のブレーカーを切る
設計上の標準使用期間15年
三菱電機 V-20PFK 取扱説明書より

パナソニックの換気扇の取扱説明書にも「絶対に分解したり修理・改造しない」とあり、設計上の標準使用期間はやはり15年です。

3か月に1度。これを守れている住宅は、正直なところ多くありません。

4.自分でできるのは、どこまでか

ご自身でできる範囲は、メーカーがきちんと線を引いてくれています。

  • 必ず最初に、分電盤のブレーカーを切ってください。スイッチを切っただけでは不十分です
  • グリル(カバー)を外して、ホコリを掃除機で吸う
  • 機種によっては、羽根のナットをゆるめて羽根まで外せます。中性洗剤を溶かした40℃以下のぬるま湯で洗う
  • よく乾かしてから戻す

ここから先、本体の分解はしないでください。取扱説明書に「改造や分解はしない」と明記されています。火災・感電・けがの原因になります。

壁の中のダクトと屋外のフードも、ご自身では手が届きません。私どもがお受けしているのは、そこから先です。

5.1分で確かめられる、3つの方法

道具は要りません。今の状態を知るだけなら、これで十分です。

  1. ティッシュを1枚、吸い込み口にそっと当てる。貼り付いたまま落ちなければ吸い込みは生きています。すぐ落ちる、ひらひらするようなら風量が落ちています
  2. グリルのすき間から、懐中電灯で中を照らす。羽根の縁に灰色の毛羽立ちが見えたら、それが風をふさいでいるものです
  3. 外に出て、排気フードを見る。戸建てなら外壁、マンションならベランダや外廊下側にあります。羽虫やホコリで目が詰まっていないか、手をかざして風を感じるか。室内ではなく出口側で詰まっていることもあります

6.今回の現場は、こうなりました

清掃後のトイレ換気扇本体。黒い樹脂の地色が戻っている
清掃後。羽根を取り外した状態です

最初の写真と同じ換気扇です。灰色に見えていた部分は、すべてホコリでした。

作業前と作業後の写真は毎回お撮りして、その場でご確認いただいています。壁の中はお客様から見えない場所ですので、ここは省きません。

7.料金とご相談について

トイレの換気扇まわりは、以下の料金でお受けしています。すべて税込です。

浴室またはトイレの換気扇(分解洗浄)6,600円
トイレのダクト清掃13,200円
吸込口のみのダクト清掃6,600円
浴室・トイレ・洗面台のダクトセット22,000円
換気ダクトフルセット49,500円

トイレだけを単独でご依頼いただくこともできますが、浴室や洗面所の換気扇も同じ年数だけ回り続けています。まとめてお受けするほうが、1箇所あたりは安くなります。

うちの換気扇はどうなのか分からない、という場合は、グリルの写真を1枚お送りください。それだけでも、だいたいの状態はお答えできます。

あわせて読みたい

出典

  • 三菱電機 エアパス用ファン〈壁据付専用〉V-20PFK 取扱説明書
  • パナソニック 気調換気扇 FY-30ZP1 取扱説明書
  • 三菱電機 公式コラム「換気扇のお手入れ」
  • 国土交通省 改正建築基準法(シックハウス対策)2003年7月1日施行/居室の必要換気回数 毎時0.5回

本記事の掃除の目安や注意事項は、一般的な壁掛けタイプの換気扇を前提にしています。お使いの機種によって手順や可否が異なりますので、作業の前に必ずお手元の取扱説明書をご確認ください。

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