乾太くんの乾燥時間が長くなった|エラーが出ていないのに乾かないときの見分け方

乾太くんの排湿ダクト内部の清掃前と清掃後の比較

乾太くんを使い始めた頃は、洗濯物がふわっと仕上がって時間も読めていた。それが最近、同じ量を入れても終わらない。追加で回すか、生乾きのまま取り出して部屋に干している。でもエラーコードは出ていない——。

この状態がいちばん判断しにくいところです。エラーが出れば番号を調べれば済みますが、「ただ遅い」は番号がありません。そして検索しても、出てくるのはドラム式洗濯機の記事ばかりで、ガス乾燥機の話が見つかりません。

私たちは換気ダクト清掃の専門業者として、乾太くんの排湿ダクトの中を見ています。その立場から先に結論を言うと、この段階でやるべきことは、原因を当てることではなく「時間を記録すること」です。乾燥時間の伸び方には、機器の不調と空気の通り道の詰まりで、違う癖が出ます。

目次

「遅い」は、乾太くんが出している最初のサイン

ガス乾燥機は、ガスの熱で温めた空気を洗濯物に当て、湿気を含んだ空気を外に捨てることで乾かしています。熱を当てるだけでは乾きません。湿った空気が出ていかなければ、庫内の湿度が下がらず、乾燥が終わらないからです。

つまり乾燥時間は、「熱の力」と「空気が出ていく速さ」の掛け算で決まります。ガスの火力は基本的に落ちません。落ちるのは、空気が出ていく側です。

そして空気の出口は、手前から順に次のようにつながっています。

  1. ドラムの中の糸くずフィルター
  2. 本体の排湿吹き出し口
  3. 壁や天井の中を通る排湿ダクト(排湿筒)
  4. 屋外の排気フード・ガラリ

このうち自分の目で見えるのは1番だけです。2番から4番は、見えないまま毎日使われています。そして実際に詰まるのは、見えない側です。

乾太くんの排湿ダクトの内部。壁面に綿ぼこりが厚く積もっている
清掃前。排湿ダクトの内部に綿ぼこりが層になって積もっています
清掃後の乾太くんの排湿ダクトの内部。蛇腹の地肌が見えている
清掃後。同じダクトです。奥まで光が通っています

※実際の施工写真です。同じ住戸の、同じ位置から撮っています。

リンナイがエラーの原因として挙げているのも、この通り道

これは私たちの主張ではありません。メーカーであるリンナイが、公式のQ&Aでそう書いています。

コードリンナイが示している意味原因に空気の通り道が含まれるか
05フィルターの詰まりを検知した含まれる(原因に「排湿吹き出し口の詰まり」がある)
90機器内部の過熱防止装置が作動した含まれる(原因の筆頭が「排気部の閉塞」)
61ファンの回転数の異常機器側(モーター・ファン・ベルト・基板)
45ドラムの回転の異常機器側
11点火不良機器側
出典:リンナイ よくあるご質問(faq.rinnai.co.jp/faq/show/1115、/2087、/2086、/1121)

注目していただきたいのは、05と90という「詰まり系」のコードが、どちらも排気側を原因に挙げていることです。

エラーコードは、機械が我慢できなくなった時点で初めて出ます。言い換えれば、「エラーは出ていないが乾燥時間が伸びている」は、05や90の一歩手前の状態ということです。今なら、まだ掃除の範囲で戻せる可能性があります。

自分でできる確認、5つ

業者を呼ぶ前に、ここまでは全部ご自身でできます。順番どおりにやってください。手前から潰していくのがいちばん早く、いちばん安く済みます。

① 糸くずフィルターを「光にかざして」見る

見た目で糸くずを取っただけでは不十分です。フィルターの網は、油分を含んだ細かい粉じんで目が塞がっていても見た目が変わりません。窓や照明にかざして、向こう側の明るさが均一に透けるかどうかを見てください。白っぽく曇って見える部分は、空気が通っていない部分です。

柔軟剤を使っている場合、繊維の粉が網に張り付きやすくなります。ぬるま湯で洗って完全に乾かしてから戻してください。

② 洗濯物の「脱水」を疑う

乾燥機のせいではないケースがあります。洗濯機側の脱水が弱くなっていると、乾燥機に入る時点での水分量が増え、その分だけ乾燥時間が伸びます。

確かめ方は単純です。脱水をもう一度だけかけてから乾燥機に入れてみる。これで時間が元に戻るなら、原因は洗濯機側です。

③ 同じ条件で、時間をメモする

この記事でいちばんお伝えしたいのがこれです。

「前より遅い」という感覚のままでは、業者も修理窓口も判断できません。バスタオル2枚だけのように条件を固定して、開始から終了までの時間を3回ほど記録してください。スマホのメモで十分です。この数字があるだけで、その後の判断が全部速くなります。

④ 屋外の排気口を見に行く

排湿ダクトの出口は、必ず屋外に出ています。壁のフードか、ガラリ(細い羽根が並んだ格子)です。そこを直接見てください。

  • 網や格子に綿ぼこりが帽子のように乗っていないか
  • 羽根が閉じたまま動いていないか
  • 蜘蛛の巣や落ち葉、虫の巣で塞がっていないか

下は、実際にうかがった住戸の屋外排気口です。乾燥のたびに出てきた綿ぼこりが、出口の外側に溜まってここまで育っていました。

乾太くんの屋外排気口が綿ぼこりで塞がっている様子
清掃前。排気口が綿ぼこりで塞がっています
清掃後の乾太くんの屋外排気口
清掃後。同じ排気口です

手が届く範囲の綿ぼこりは、ご自身で取っていただいて構いません。出口が狭くなれば、その分だけ空気は出ていきにくくなります。ここを掃除しただけで時間が元に戻るなら、それ以上の作業は必要ありません。

ただし、脚立が必要な高さや、手すりから身を乗り出す位置にある場合は、やめてください。落ちたら元も子もありません。

⑤ 運転中の排気の勢いを手で確かめる

乾燥運転中に、屋外の排気口に手をかざしてみてください。湿った温かい空気が、はっきり勢いよく出ているか。ティッシュを1枚近づけると分かりやすくなります。

ティッシュが吹かれず、ふわりと揺れる程度しか動かないなら、出口までの間のどこかが細くなっています。排気口が高い位置にあって届かない場合は、無理をせずここは飛ばしてください。

プロに頼む目安は「掃除したあと、どれくらい持つか」

①〜⑤をやったうえで、次のどれに当てはまるかで切り分けます。私たちが現場で使っている判断の軸は、掃除をしたあと、どれくらい状態が持つかです。

フィルターを掃除したあとの様子考えられること相談先
時間が元に戻り、しばらく経つとまた伸びてくる空気の通り道が細くなっている。手前で取れる分は取れているが、奥に溜まっているダクト清掃
掃除した直後から、ほとんど変わらない糸くずフィルターより先(排湿吹き出し口・ダクト・屋外の排気口)が塞がっている可能性ダクト清掃
時間だけでなく、途中で止まる・温風が出ない・異音がする機器側の不具合(ファン・モーター・点火など)メーカー修理
エラー61・45・11が出るいずれも機器側。掃除では直らないメーカー修理

ここはあえてはっきり書いておきます。61・45・11が出ている場合、ダクト清掃を頼んでも乾燥時間は戻りません。私たちに依頼しても解決しないので、リンナイの修理窓口にご相談ください。

逆に、エラーは出ていないのに時間がじわじわ伸びている、フィルターを掃除すると少し戻る、というパターンであれば、空気の通り道を疑う価値があります。

排湿ダクトの中は、手が届きません

糸くずフィルターから先は、壁や天井の中を通っています。掃除機のノズルも、ブラシも入りません。ここは専用の機材で奥まで掃除し、作業の前後の状態を写真でお見せする作業になります。

作業前後の写真をお見せしているのは、見えない場所の作業は、写真がないと確かめようがないからです。この記事に載せた4枚も、実際の現場のものです。

料金とご相談

乾太くんの排湿ダクト清掃の料金です。すべて税込表示です。

メニュー料金(税込)
乾燥機ダクト15,400円
換気ダクトフルセット(キッチン・浴室・トイレ・洗面台をまとめて)49,500円
お見積りのための訪問出張費 3,300円

他の換気扇も気になっている場合は、同じ訪問でまとめたほうが安く済みます。料金の全体は料金一覧をご覧ください。

ご相談の際に、先ほどの③で記録した時間と、フィルター掃除後にどれくらい持ったかを伝えていただけると、こちらの見立てがかなり正確になります。状況によっては「それは機器側なのでメーカーさんへ」とお答えすることもあります。

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出典

※エラーコードの表示内容や対処は機種・製造時期によって異なる場合があります。お使いの機種の取扱説明書、またはリンナイの窓口での確認をおすすめします。本記事の自分でできる確認は、分解を伴わない範囲に限って書いています。

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